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【授業レポート】立命館中学高等学校で開催

2月14日に立命館中学高等学校で当協会代表理事の横川がオンライン出張講義を行いました。「税金、年金 働く・稼ぐについてのお金の話」というテーマのもと、日本の経済状況の変遷から確定申告などのお金の基礎知識までを、代表による説明や、クイズ、シミュレーションなどを通して学びました。講義の内容で特に印象的だった箇所をお伝えいたします。

○お金を取り巻く環境

講義の初めに、お金を取り巻く環境についての説明がされました。グラフなどを見ながら、日本の経済状況や平均給与の変遷、給与の年齢差、男女差を知りました。またクイズや説明を通して、社会情勢に伴う物価の上昇や消費税の増税に対して給与が変わっていないことから、実は日本の経済はあまり良くない状況が続いているということを学びました。


お金は結婚、老後などといったライフイベントのために貯めるものというイメージが強く、特に若者はお金が必要な時期はまだまだ先だと考えてしまいます。しかし実はそうではなく、けががあった場合や趣味、資格習得のためなど、今必要なものと認識しておくことが重要だと説明されました。さらに、国の経済状況がなかなか改善されない今の時代では、お金の知識をつけて活用していくことが大事なのだということが伝えられました。


<まとめ>
結婚、老後などのライフイベントのためにお金は必要であり、これから将来のために貯めなくては、と周囲から言われたり、自分自身で考えたりすることが多々ありました。ですが、実は今のために必要なお金もあるのだと気づかされました。この意識のもとで、お金について考え直すことが重要だと感じました。

○お金の稼ぎ方を考えよう

お金の稼ぎ方という題目で、まず収入に種類があるということが講義で伝えられました。

「収入」と聞くと、ただ入ってくるお金のことだという印象を受けてしまいますが、

会社員やアルバイトが受け取るのは「給与収入」、Youtuber やインフルエンサー、フリーランスなどの個人事業主は「事業収入」、という形でお金を受け取るというように、実は働き方によって収入に違いが生じるのだということがわかりました。その他の収入の種類として、家賃による不動産収入、株による配当収入などがあることも説明されました。


さらに、会社員と個人事業主の間で、収入の違いだけではなく、働き方・お金の貰い方・年金の払い方に違いがあるということも伝えられました。会社員は原則的に一つの会社に勤めてその会社から給与収入を受け取りますが、個人事業主は様々な会社から仕事をもらい、収入もそれぞれ異なる会社から受け取ります。また会社員は、会社が税金や年金を給料から差し引く形で代わりに払ってくれますが、個人事業主は個人で払わなくてはいけない、という違いがあることも伝えられました。

<まとめ>
収入と聞くと、お給料とつい一括りにして考えてしまいますが、実は収入にも種類があることを知り驚きました。さらに働き方での違いが受け取り方・税金や年金の払い方などを左右するということも重要なことだと感じました。そしてインターネットが普及している現代において、インフルエンサーなどの職業はより身近なものであるため、事業収入といったお金の知識がますます必要であると感じました。

○確定申告


確定申告とはどのようなものなのか、どういった場合に必要なのか、などの点で講義が進められました。確定申告とはその年の収入に対して払うべき税金(所得税)を自分自身で計算して、支払う一連の流れのことを指します。

「お金の稼ぎ方」で説明された通り、フリーランスや個人事業主などはこの確定申告を行う必要があります。会社では、払うべき所得税を勤務先が計算し手続きをする年末調整という制度があることも紹介されました。給料は、社会保険料や税金が引かれた金額が手取りとして入ってくる為、額面金額とかなり差があることもシミュレーションを通して伝えられました。


例えば2か所以上でバイトをしていて年間20万以上の給料がある際、この確定申告が必要になります。

しかし20万円にならない場合でも、

・2か所以上でのバイトを行なっており、さらに月給から所得税が引かれていた
・年末調整がされていなかった

などのケースでは、確定申告をすると過払いをしていた税金が返ってくる可能性があります。


さらに、

・給料から所得税が引かれており、年末調整されていない
・年収が103万円以下(勤労学生は130万以下)

という場合においては、引かれた税金が確定申告により返ってくるため、実は確定申告をすることでプラスになる場合もあることがわかりました。


また、アルバイトでの確定申告は、源泉徴収票・スマホ・銀行口座・マイナンバーカードがあれば、実はスマホで簡単にできる作業であり、毎月の給与明細・年末にもらう源泉徴収票を確認しておくことがポイントとして説明されました。

注意点として、前述した通り、個人事業主は確定申告が必ず必要です。大学生になった際、インスタグラムやYouTubeで収入を得る可能性がある人は、特に確定申告について知っておく必要も挙げられました。

<まとめ>
講義を聞いて、確定申告をすることで、プラスになる場合があることがわかりました。
今まで確定申告は煩雑な作業という印象を持っていました。しかし、アルバイトの税金に関する確定申告は実はスマートフォンで簡単にできる作業であることを知り、持っていたイメージとの差に驚きました。

○総括

講義を受けた生徒の皆さんにアンケートを書いていただきました。

授業の満足度に関する質問では、

・お金をうまく使って管理していく必要性を感じた
・将来のことを考えるだけがお金じゃないと知った
・お金の仕組みを知れた

などのコメントをいただき、

・お金のことについて分かりやすく説明してくれたので良かった
・キャッシュレスの種類や違いを知れたので良かった

などの感想も寄せられました。

また、再度このような講義が開催された場合に取り上げて欲しい話題を伺ったアンケートでは、「投資」を多数の生徒さんが挙げており、お金への意識の高さが見られ、驚きました。

講義では、お金の知識を身につけることの大切さが繰り返し伝えられました。

お金の知識を得ることで、自分自身を守ることだけでなく、選択肢を広げることにも繋がるのだ、ということに気づかされました。そしてお金について、自分で知識を得ようという姿勢を持たなければ知らないままであったことがたくさんあるということも痛感しました。知っているのと知らないのとでは大きく違います。講義でも伝えられたように、日本の経済状況がなかなか改善されない今、知識を武器、また防具として備えていくことが必要ですね。


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日本金融教育推進協会 学生部




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